太平洋高気圧まだ衰へずもわんと暑し彼岸明けの朝 身の裡に怠惰の虫が棲みつきて一首も成せずああけふもまた 十三夜の月かげあをし初めての恋失ひし彼の日のやうに われはいまどこにゐるのか地下街の人の流れに流されてゆく 木犀の香に想ふかなせつせつと恋…
白き雲空にぽよんと浮びつつ無性に眠し立冬の午後 五十歳の吾はまだ信ず相性のぴつたりと合ふ女性がゐると 相次ぎてふたりの姉を亡くしたる寂しさをまた呟ける母 あすもまた新たな出会ひがあるだらうそれを信じてさあ眠らうか 宇宙には地球そつくりの星在り…
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