2016-01-04 君の唇 佳久徒然草 太平洋高気圧まだ衰へずもわんと暑し彼岸明けの朝 身の裡に怠惰の虫が棲みつきて一首も成せずああけふもまた 十三夜の月かげあをし初めての恋失ひし彼の日のやうに われはいまどこにゐるのか地下街の人の流れに流されてゆく 木犀の香に想ふかなせつせつと恋文書きし十六歳の秋 敬語にて声掛け呉るるがこそばゆし実習生と園を散歩す 柔かくそして意外と冷たしよ初めて触れし君の唇 最後の一首(短歌)は、現在の『彼女(妻)』との初めての『キス(接吻)』を詠んだものです。