虚々実々徒然草

五十代半ばの男性車椅子生活者の日記です。

君の唇

太平洋高気圧まだ衰へずもわんと暑し彼岸明けの朝

身の裡に怠惰の虫が棲みつきて一首も成せずああけふもまた

十三夜の月かげあをし初めての恋失ひし彼の日のやうに

われはいまどこにゐるのか地下街の人の流れに流されてゆく

木犀の香に想ふかなせつせつと恋文書きし十六歳の秋

敬語にて声掛け呉るるがこそばゆし実習生と園を散歩す

柔かくそして意外と冷たしよ初めて触れし君の唇

最後の一首(短歌)は、現在の『彼女(妻)』との初めての『キス(接吻)』を詠んだものです。

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